SketchUpの使い方をゼロから解説!インストール手順から基本操作まで

SketchUpは初心者の方でも直感的に操作できる3Dモデリングソフトですが、初めて使う場合だと「まず何から始めればいいの?」、「どうやって操作するの?」と迷うことがあるかと思います。
この記事では、SketchUpを初めて使う方や、使い方がよくわからない方向けに、インストール手順から初期設定、基本操作を画像付きでわかりやすく解説していきます。
SketchUpの詳細は、以下の記事で解説しています。
SketchUpで3Dモデリング!機能やおすすめポイント、導入方法などを解説!
目次
SketchUpってどんなソフト?
SketchUpは、3Dモデリングの入門として非常に人気が高いソフトウェアです。最大の特徴は「直感的に操作できること」。他の3D CADソフトと比べてシンプルなインターフェースと軽快な動作が魅力的なため、難しいコマンドや複雑な設定がなくても立体的なデザインが作れます。
建築設計をはじめ、建設土木、インテリアデザイン、都市計画などでも幅広く活用されており、プロフェッショナルから趣味レベルのユーザーまで、多くの人に支持されています。
例えば、平面図に合わせて壁を立ち上げたり、家具を配置して空間を確認したり、完成イメージをリアルに表現したりといった用途で使われています。こうした作業が、ほとんどマウスを「クリック、移動、クリック」という操作感で実現できるのがSketchUpの強みです。
SketchUpのインストール方法
まずはSketchUpを使い始めるために、パソコンにソフトをインストールしましょう。
SketchUp のインストールプログラムは、購入前にお試しいただく評価版ページや、ご購入後にメールにて配信されるダウンロードリンクからダウンロード可能です。
※SketchUp のライセンス規約をお読みいただき、規約に同意の上評価版のダウンロードをお願いいたします。
※SketchUp 評価版インストールおよびご購入の前に、必ずSketchUp 2025 動作環境の確認をお願いいたします。
インストール
ダウンロード後は、以下のような手順でインストールを行います。
1. ダウンロードしたzipファイルを解凍して下さい。
2. 解凍したフォルダ内のプログラム SketchUpXXXX.exe(Macの場合はdmgファイル) をダブルクリックしてインストールを開始します。 はじめに下図の画面が表示されます。
3. 次に下図が表示されます。
(1)➀にSketchUp Pro Advanced Workflows 及び SketchUp Studio でインストール可能な製品のリストが表示され、Scan Essentials、Revit Importer、V-Ray for SketchUp の3つのチェックボックスがあります。これらの3つの機能は評価版ライセンス及びSketchUp Studioのサブスクリプションライセンスをお持ちの方が使用できる機能です。
SketchUp Studioの機能を使用する場合は、任意の項目にチェックを入れて下さい。 V-Rayをインストールする場合は、SketchUpのインストール後に「V-Ray for SketchUp インストールガイド」のPDFを御覧いただき、別途インストールをして下さい。
SketchUp Proの機能のみをお試しいただく場合は、各項目のチェックを外した状態にして下さい。
(2)インストールする言語を変更する場合は②の「変更」をクリックして言語を選択して下さい。
(3)インストール先は変更せずに設定が完了したら、③の「インストール」ボタンをクリックしてインストールを進めます。
4. 「ユーザーアカウント制御」が表示されますので「はい」をクリックします。
5. インストールが完了すると下図の表示になります。中央の SketchUp のアイコンをクリックすると SketchUp が起動します。「完了」をクリックした場合は、デスクトップのアイコンから SketchUp を起動してください。
6. インストールが成功するとデスクトップにショートカットアイコンが作成されます。(SketchUp 2025から、Style Builderはサポートが終了し、インストールされなくなりました)
7. 初回起動時に、下図の使用許諾が表示されます。ご確認の上、問題がなければ左下の「Trimble製品使用許諾契約書に同意」にチェックして「続行」をクリックします。
8. 下図のような画面が表示されましたら①「モデルの作成を開始してください」をクリックしてください。 ②「詳細を見る」をクリックするとリリース情報がブラウザで表示されます。
サインイン
インストールが完了し起動するとTrimbleアカウントへのサインインの画面が表示されます
以下の手順でサインインをするとSketchUpを使用することができます。
1. ブラウザが起動して下図のサインインの画面が表示されます。
2. Trimbleアカウントでサインインをする場合は、下図①にメールアドレスを入力して②の「次へ」をクリックします。
※Trimbleアカウントを作成する場合はこちらのPDFを御覧ください。
※Apple、Google、Microsoftの各アカウントでサインインをする場合は、下図③でサインインをするアカウントをクリックしてサインインをして下さい。
3. 次の画面でパスワードを入力して、「サインイン」をクリックします。
4. サインインが完了するとブラウザは下図の表示になります。ブラウザを閉じてください。
5. サインインが完了すると「SketchUpへようこそ」のウィンドウは下図のような表示になります。 「試用を開始」をクリックします。
6. そうすると下図のような表示になり準備完了になります。
SketchUpの初期設定(テンプレート・単位・言語)
インストールが完了してSketchUpを起動したら、最初にやっておきたいことが作業環境の設定です。自分の目的に合ったテンプレートや単位を設定することで、後の作業が格段にスムーズになります。
テンプレート設定
テンプレートとは、モデリング作業で使う単位系や視点の初期設定のこと。用途に応じて選びましょう。
例えば、建築設計やインテリアデザイン用途であれば、ミリメートル単位のテンプレートがおすすめです。
テンプレートを選ぶことで、初期状態で使用される単位や尺度、作業空間が変わります。頻繁に使うテンプレートは、初期設定として保存しておくと毎回の選択が不要になり効率的です。
単位と表示精度の設定
単位の設定はモデリングの精度や数値入力の正確性に直結するため、最初にきちんと設定しておきましょう。
① ファイル>テンプレートから新規作成を選択
② シンプル メートルを選択
③ トレイの「スタイル」を表示
④ 「選択」から「デフォルトのスタイル」を選択(スタイルの中から好みのものを選択)
⑤ ウィンドウ>モデル情報
⑥ 左のリストから「単位」を選択
⑦ 長さはミリメートル、表示精度は0mmを選択
⑧ ファイル>テンプレートとして保存
⑨ 名前を付けて保存
⑩ SketchUpを再起動
次にSketchUpを立ち上げたときには、作ったテンプレートにハートマークがついていて、デフォルトのテンプレートとして開始できるようになります。
言語設定
SketchUpはインストール時に日本語を選択しておけば、すべてのメニュー・ダイアログが日本語で表示されるため安心です。設定後に言語を変更することも可能ですが、一部のプラグインなどは英語表記のままのこともあります。
SketchUpの基本操作
SketchUpでは、たった数種類のツールを使うだけで、シンプルな3Dモデルが作れます。この章では、まず最初に覚えておきたい基本操作について詳しく解説していきます。
よく使う基本ツール一覧
SketchUpの基本ツールは直感的に操作できるのが特徴です。以下に、特に使用頻度の高い5つのツールとその機能をまとめました。
ツール名 | ショートカット | 主な用途、特徴 |
選択ツール | Space | モデル上のオブジェクトを選択。範囲選択で複数選択可能。 |
移動ツール | M | オブジェクトの位置を変更。Ctrlキーでコピーが可能。 |
線ツール | L | 任意の2点間に直線を引く。モデリングの基礎となる形状作成に使用。 |
長方形ツール | R | 対角点を指定して四角形を描画。壁・床・面作成の起点になる。 |
プッシュ/プル | P | 面を押し出して立体化する。SketchUpの象徴的ツール。 |
基本モデリングのイメージ
ここでは、簡単なガレージ状のモデルを作成することを想定し、モデリングの基本的なステップを簡単に紹介します。
Step1:
長方形ツールを選択します。
ワークスペースの青・緑・赤のXYZ軸の交差する点に1点目をクリックして、
カーソルを右上に移動すると長方形が表示されます。
右下の値制御ボックスに5000,8000と入力してエンターを押すと
5,000mm×8,000mmの長方形が作成されます。
Step2:
プッシュプルツールに持ち替えます。
ツールを作成した長方形の上でクリック
右下の値制御ボックスに3000と入力してエンターを押すと5,000mm×8,000mm×3,000mmの立方体が作成されました。
Step3:
ペンツールに持ち替えて、立方体の上の面の対角線上に2本線を書きます。
Step4:
移動ツールに持ち替えて、今書いた2本の線の交わるところにツールを置きます。
その点でクリックしたらマウスを青い軸上という表記の出た方向に持ち上げます。
屋根のような形が出来ました。
Step5:
モデルの短い面の上に長方形ツールで2重に枠を書きます。
Step6:
ペンツールに持ち替えて、長い面の真ん中に中点を結ぶ線を引きます。
長方形ツールで細長い四角を一つ書き、先ほど書いた線で分けた面の真ん中ほどに配置します。
それをコピーして、反対側にも配置します。そのあと消しゴムツールで中央の線は消します。
Step7:
ウィンドウ>デフォルトのトレイ>マテリアル>ガラスと鏡 から好みのガラスを選択します。
ポインターがバケツの形に変わるので、細長い四角の上でクリックすると窓ガラスが入りました。室内が透けて見えます。
Step8:
短い面に戻って、ガレージの入り口を想定する面に、シャッターっぽいマテリアルを貼ります。
Step9:
そのほかの面にもマテリアルを貼って、ガレージ状のモデルが出来上がりました。3D Warehouseから樹木の3Dモデルもダウンロードして配置してみました。
よく使うツールで作ったごく簡単なモデルの紹介でした。
ステップを重ねれば、実務に使用可能なモデルを作成することができます。
アルファコックスの公式インスタグラムでは、「SketchUp100日チャレンジ」と題してして初心者がSketchUpを学んでいく様子をポストしています。ぜひ参考になさってください。
3D素材を活用して作業時間を短縮
SketchUpには「3D Warehouse」という無料で使える膨大なモデル共有ライブラリがあります。ここから椅子、机、人、建物などを検索し、モデル内に挿入するだけで制作時間を大幅に短縮できます。英語で検索するとより多くもモデルがヒットします。前述のモデル作成の最後にも、この3D Warehouseからダウンロードした樹木や車のモデルを配置してみました。雰囲気が増したのではないでしょうか。
※3D Warehouseは、利用規約をよくお読みいただいた上でご利用ください。
SketchUpを使って効率的に3Dモデルを作成しよう
SketchUpは、誰でも簡単に使い始められる3Dモデリングソフトとして、多くの分野で活用されています。この記事では、インストール手順から初期設定、基本操作までを解説してきました。
最初はシンプルな箱を作るだけでもOKです。線を引いて、面を作り、押し出して立体にする。その小さなステップが幅広い表現の第一歩になります。
基本操作に慣れてきたら、グループやコンポーネント、タグを活用して整理しながら作業効率を高め、さらにはプラグインやレンダリングソフトを活用することで、よりリアルで魅力的な3Dモデル制作ができるようになります。
SketchUpの魅力は、「思いついたアイデアをすぐにカタチにできる」こと。この記事が、あなたのSketchUpデビューの手助けになれば幸いです。
さあ、あなたもSketchUpで“思い通りの3D空間”を描き出してみましょう!
SketchUpが気になった方は、まずは評価版(商用利用不可)から始めてみるのがおすすめです。操作感やできることを実際に試しながら、自分のアイデアをどこまで形にできるかを確かめてみましょう。
また、本格的に業務で活用したい方は、SketchUp Proの購入を検討してみてください。商用利用可能で、拡張機能や図面出力、レンダリング連携など、より幅広い用途に対応しています。
SketchUpの実践的な操作方法をもっと知りたいという方は「SketchUpでモデリングをはじめよう!」の動画をご覧ください。
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