SketchUpとは?主要機能・プランの違い・導入メリットまで徹底解説!

「SketchUp(スケッチアップ)ってどんなソフト?」「3Dモデリングって難しそうだけど、自分にも使える?」そんな疑問をお持ちではありませんか?
SketchUpは、建築設計や建設土木、インテリアデザイン、都市計画、プロダクトデザインなど、さまざまな分野で活用されている3Dモデリングソフトです。直感的に操作できるシンプルなインターフェースと、豊富な機能・プラグインによる高い拡張性で、初心者からプロフェッショナルまで幅広いユーザーに支持されています。
本記事では、「SketchUpとは何か?」をはじめ、基本的な特徴や主要機能、ライセンスの種類、導入メリットまでをわかりやすく解説します。これからSketchUpの導入を検討している方はもちろん、他の3Dソフトとの違いを知りたい方にも役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
SketchUpとは
SketchUp(スケッチアップ)は、建築設計や建設土木、インテリアデザイン、都市計画、プロダクトデザインなど、幅広い分野で利用されている3Dモデリングソフトウェアです。直感的に操作できるシンプルなインターフェースが特徴で、専門知識がなくても3Dモデルを手軽に作成できる点から、多くのプロフェッショナルや学生に支持されています。
もともとは@Last Softwareによって開発され、後にGoogle、現在はTrimble社によって提供されています。SketchUpは、アイデアをすばやく「形」にするツールとして、設計やプレゼンテーションの現場で広く活用されています。
SketchUpの主な特徴
SketchUpには、主に以下のような特徴があります。
直感的な操作性
複雑なコマンドを覚える必要がなく、ドラッグ&ドロップや簡単なマウス操作で3Dモデリングが可能です。
豊富な機能
従来の3Dモデリング機能、3Dモデルから2D図面を作成できるLayOut機能、プレゼンテーションに便利なシーン機能などに加えて、最新バージョンのSketchUp 2025ではフォトマテリアル、環境など高度なビジュアライゼーション機能が追加されています。
豊富なプラグイン
専用のプラグインソフトを追加することで、ご自身の使いやすいように作業効率を高めるカスタマイズをすることができます。
直感的な操作性
複雑なコマンドを覚える必要がなく、ドラッグ&ドロップや簡単なマウス操作で3Dモデリングが可能です。
多様なデータ形式に対応
DWG、DXF、3DS、OBJ、FBX、STLなど多くのフォーマットに対応しており、他ソフトとの連携が可能です。
SketchUpの代表的な5つの機能
ここでは、SketchUpの代表的な機能をみていきましょう。
SketchUp for Desktop(3Dモデリング)
SketchUp for Desktop は、建築設計や建設土木、インテリアデザイン、都市計画、プロダクトデザインなど、幅広い分野のユーザーに支持されている3Dモデリングツールです。
特徴的なのは、直感的な操作性と自由度の高さ。シンプルなインターフェースでありながら、複雑な3D構造やリアルな空間表現が可能です。マウスとキーボードの組み合わせにより、形状の描画・編集・観察がスピーディかつスムーズに行えます。
さらに、シーンの作成機能を活用すれば、設計した空間を視点移動で歩いているかのようにプレゼンテーションすることも可能です。シーンごとにカメラアングルを設定し、それを連続再生することで、ウォークスルーやフライスルーといった没入感のあるビジュアル表現を実現できます。
また、豊富な拡張機能(プラグインソフト)を追加することで、自分好みに機能をカスタマイズできるのも魅力の一つです。使い勝手が向上するだけでなく、業務の効率化を図ることができます。
3Dモデリングについては「3Dモデリングとは?表現の種類や3Dモデリングソフトの選定ポイントなどを解説」の記事で詳しく解説しています。
LayOut(2D図面作成)
LayOutは、SketchUpで作成した3Dモデルから、2Dの図面やプレゼンテーション資料を作成できる機能です。主に以下のような用途に活用されます。
- ・建築設計図や製図の作成
- ・プレゼンテーションボードの作成
- ・PDFや印刷物としての出力
LayOutでは、SketchUpモデルをシーン(視点)ごとに配置し、注釈、寸法、凡例などを加えて図面を仕上げることができます。SketchUpと双方向に連携しており、3Dモデルを更新すればLayOut上の図面も自動的に反映されるため、設計変更への対応もスムーズです。
3D Warehouse(3D素材)
3D Warehouse は、SketchUpの公式オンラインライブラリで、ユーザーが作成した3Dモデルを共有・ダウンロードできるプラットフォームです。世界中のユーザーがアップロードした何百万ものモデルが登録されており、誰でも無料で利用することができます。
例として、以下のようなモデルがあります:
- ・家具、建材、家電などの製品モデル
- ・建築構造やインテリアのパーツ
- ・著名な建築物や街並みの3Dモデル
高品質なモデルが無料で提供されているため、一から3Dモデルを作成する手間が省けます。また、設計工程を大幅に効率化することができます。さらに、SketchUp内から直接アクセスできるため、必要なアイテムをその場で検索・挿入することが可能です。
※商用利用については開発元の規約をご一読のうえご自身でご判断ください。
Trimble Connect(コミュニケーションツール)
Trimble Connectは、チームでのデータ共有、管理ができるクラウドサービスです。
機能としては、以下のようなものがあります。
- ・2D図面や3Dモデル、画像のデータ保存/共有/管理
- ・コメントやマークアップによるフィードバック機能
- ・ブラウザによるSketchUpファイルの作成・編集
- ・2D/3Dデータをビューワーで閲覧
特に大規模プロジェクトでは、複数の関係者(設計者、施工者、クライアントなど)が同じ情報をリアルタイムで確認や更新ができる点が大きな強みです。時間的なロスや認識相違のリスクを軽減できます。また、SketchUpのサブスクリプションに付属しているTrimble Connectのプランではプロジェクト数やプロジェクトメンバー、容量も無制限に使用できます。最大ファイルサイズは10GBです。
SketchUp for iPad
SketchUp for iPad は、iPad専用に最適化されたSketchUpの3Dモデリングアプリです。Apple Pencilやタッチ操作に対応しており、直感的にスケッチやモデリングが可能です。
主な特徴は以下のとおりです。
- ・Apple Pencilでの手描き感覚のモデリング
- ・AR(拡張現実)機能で現実にモデルを重ねて確認
- ・クラウド(Trimble Connect)同期でデスクトップ版とのスムーズな連携
- ・オフラインでも作業可能
屋外や現場でのプレゼン、設計検討時、クライアントとの打ち合わせ時など、オフィスから離れたところでも仕事ができる点が評価されています。モバイルワークスタイルを実現する設計ツールです。
これらの5つの機能は、それぞれ異なるニーズに応じて活用でき、SketchUpをより柔軟で実用的な設計ツールへと進化させています。
SketchUpは、設計作業、図面化、プレゼンテーション、情報共有、モバイルでの作業など、あらゆるシーンに対応できるのが大きな魅力です。さらに、フォトリアルなビジュアル表現を実現したい場合には外部レンダリングソフトとの連携も可能で、「SketchUp Studio」には高性能レンダリングソフト「V-Ray」が付属されており、フォトリアルなモデル作成にも対応できます。
SketchUpのライセンスの種類
SketchUpは利用目的やユーザーのスキルレベルに応じて、複数のサブスクリプションライセンスプランが提供されています。ここでは、弊社が提供している4つのサブスクリプションライセンスプランの特徴を紹介します。
製品名 | 価格(税別) | 含まれる主な機能 | 対象ユーザー |
---|---|---|---|
SketchUp Go | 31,930円 | SketchUp for Web、SketchUp for iPad、3D Warehouse、Trimble Connect、SketchUp Viewer for Mobile など | ブラウザで手軽にモデリング、修正、確認する人向け |
SketchUp Pro | 85,830円 | Sketch Goの全機能+SketchUp for Desktop、LayOut、PreDesign | 一番の人気プラン。3Dモデルを作成する実務者向け |
SketchUp Pro Advanced Workflows | 126,000円 | Sketch Proの全機能+Scan Essentials、Revit Importer | 点群データを扱いたい建築、エンジニアリング、建設、土木、コンサルタント向け |
SketchUp Studio | 173,430円 | SketchUp Pro Advanced Workflowsの全機能+V-Ray for SketchUp | 点群もレンダリングも両方使いたい建築、エンジニアリング、建設、土木、コンサルタント向け |
※アルファコックスでの購入特典として、以下がSketchUp Go以外のサブスクリプションに付属します。
- ・BuildMate(3D素材ライブラリー)
- ・DXFt-Importer(DXFファイルをインポート )
SketchUp Go
SketchUp Goは、Webベースでお使いいただくSketchUpサブスクリプションライセンスです。 現場での3Dモデルの確認や簡単な修正ができ、クライアントへのプレゼンテーションに便利です。なおプラグインの追加はできません。またデスクトップで使用するSketchUpは付属しません。ソフトのインストールが不要で、モバイル中心のワークスタイルに適しています。
SketchUp Pro
SketchUp Proは、デスクトップアプリで本格的な設計業務に対応する標準プラン。3Dモデリングソフト「SketchUp for Desktop」に加え、2D図面作成ツール「LayOut」、クラウド共有サービス「Trimble Connect」などを搭載。建築設計、建設土木、インテリアデザインなど、業務用途に幅広く対応します。プラグインによる拡張も可能で、柔軟性の高い設計作業が行えます。
SketchUp Pro Advanced Workflows
SketchUp Pro Advanced Workflowsは、点群データの処理に特化したプラン。SketchUp Proの全機能に加えて、点群データを扱う「Scan Essentials」とRevitファイル(.rvt)を直接インポートできる「Revit Importer」が搭載されています。Scan EssentialsとRevit Importerを組み合わせることで、既存建築物の3D化や改修設計、施工計画など、現場と設計の橋渡しを強力にサポートします。
SketchUp Studio
SketchUp Studioは、フォトリアルなレンダリング機能を追加した上位プラン。SketchUp Pro Advanced Workflowsの全機能に加えて、高品質なビジュアル表現を可能にするレンダリングソフト「V-Ray for SketchUp」が付属されています。V-Rayを活用することで、光や素材の質感をリアルに再現したパースやイメージを作成でき、プレゼンテーションの説得力を大幅に向上させることが可能です。点群をインポートできる「Scan Essentials」と、レンダリングソフト「V-Ray for SketchUp 」が付属したこのSketchUpの上位プランは建築ビジュアライゼーション、インテリア提案、クライアント向けの高品質な資料制作など、デザインの見せ方にこだわるユーザーに最適なプランです。
自分に合ったプランの選び方とは
ここまでご紹介したように、SketchUpには利用目的や業務内容に応じた複数のプランが用意されています。どのプランを選ぶかは、あなたがどのような環境で、どのレベルまでの表現や作業を必要としているかによって決まります。
日常的な設計業務をしっかり行いたいようであれば、「SketchUp Pro」が基本プランとして最適です。3Dモデリングから2D図面作成、クラウド共有まで建築・建設・土木・インテリアデザインなどで3Dモデルを作成する実務者向けです。
さらに高品質なビジュアル表現が求められる場合には、「SketchUp Studio」が強力な選択肢になります。フォトリアルなレンダリングが可能なV-Rayを使えば、デザインの意図をより明確に伝えることができ、プレゼンテーションの質を一段と引き上げることができます。
一方で、点群データをインポートして3Dモデルを作成したい方には「SketchUp Pro Advanced Workflows 」が適しています。レンダリングソフトのV-Rayは付属されていませんが、測量、スキャンデータをベースにしたモデリングであれば最適で、建設・土木業界で広く活用されています。
用途やスキル、業務内容に応じて最適なプランを選ぶことで、SketchUpを最大限に活用することができます。
SketchUpを試してみたいという方には、7日間利用できる評価版もご用意しています。ぜひ一度、実際の操作感を体験してみてください。
SketchUpの動作環境
SketchUpを快適に使うには、使用するデバイスが推奨スペックを満たしているかを確認しておくことが重要です。以下はSketchUp for Desktopを利用する際の推奨動作環境です。
Windows | Mac | |
---|---|---|
対応OS | Windows 10 / 11(64bit) | macOS 12+ (Monterey)以降 |
推奨ハードウェア | ・2GHz以上のプロセッサ ・8GB以上のRAM ・6GB以上のハードディスク空き容量 ・8GB 以上の VRAM を搭載した最新の GPU |
・2.1GHz以上のIntel™プロセッサまたは現世代のApple M1以上のプロセッサ ・8GB 以上のRAM ・6GB以上のハードディスク空き容量 ・1GB以上のメモリを搭載した最新のGPU |
必須ソフト | ・.NET Frameworkバージョン4.5.2以降 | ・QuickTime 5.0以上 ・Safari |
その他 | インターネット接続 | インターネット接続 |
利用するツール(SketchUp for Web、iPad、LayOut、Trimble Connect、Scan Essentials、V-Rayなど)によって必要な環境は異なります。
より詳しい情報は公式サイトの「動作環境」をご参照ください。
SketchUpの導入メリット
ここでは、SketchUpを導入することで得られる主なメリットを紹介します。
操作が直感的で学習コストが低い
SketchUpの最大の特長は、誰でもすぐに使い始められるシンプルで直感的な操作性です。複雑なコマンドを覚える必要がなく、マウス操作と少しのショートカットで自由に3Dモデルを描くことができます。これにより、導入後すぐに現場で活用でき、スタッフの教育・研修時間を大幅に削減できます。
アイデアの視覚化とプレゼンに最適
設計初期のアイデアスケッチから、クライアント向けのプレゼン資料の作成まで、SketchUpは一気通貫で対応できます。視覚的にわかりやすい表現ができるほか、「LayOut」を使えば図面を簡単に作成することが可能です。SketchUpは設計意図を伝える時に最適で、提案フェーズでの説得力を高めることができます。
豊富なコンテンツと拡張性
SketchUpには、数百万点の3Dモデルが公開されている「3D Warehouse」が用意されており、家具・建材・設備機器などを簡単にダウンロードできます。さらに、プラグインソフトを導入することで、設計支援・解析・ビジュアライゼーションなどの機能拡張も可能。必要に応じて機能を広げることができる柔軟性も魅力です。
クラウド連携による業務効率の向上
SketchUpは、クラウドサービス「Trimble Connect」との連携により、メンバー内でのモデル共有・バージョン管理・コメントのやり取りがスムーズに行えます。常に最新のモデルをメンバー間で共有できるため、設計ミスや伝達漏れといったチーム作業におけるロスを削減し、全体の業務効率を向上させることが可能です。
あなたのアイデアを形にする、SketchUp
SketchUpは、シンプルで直感的な操作性と、あらゆる分野のニーズに応える豊富な機能を兼ね備えた、初心者からプロフェッショナルまで幅広く活用できる3Dモデリングソフトです。
モデリングにとどまらず、図面作成・プレゼンテーション・クラウド共有・レンダリングといった、設計業務のさまざまな工程に柔軟に対応できる点が大きな特長です。用途や規模に応じて豊富なプランが用意されており、個人のクリエイティブな作業から、チームでの設計・施工プロジェクトまで幅広く活用されています。
SketchUpは、アイデアをすばやく立体化し、視覚的にわかりやすく相手に伝えることができるツールとして、多くの現場で導入されています。
まずは7日間の無料トライアルで、直感的な操作感や豊富な機能を、ぜひご自身で体感してみてください。
SketchUpの導入を検討している方は、以下のページから詳細をご覧ください。
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